初心者の株式投資基礎講座

配当金と株主優待

 株式投資はなにも株価の上下だけで利益が出るわけではなく、配当金や株主優待も大きなメリットです。 今回はその配当金と株主優待について解説していきます。

配当金とは?

 企業は営業活動によって発生した利益の一部を株主に還元します。 その還元されたお金が配当金です。

 例えば、株価10,000円で100株、計100万円の株を保有していたとします。 これに1株あたり200円の 配当がもらえるとすると、年間「200円×100株」で「2万円」の配当金を受け取ることが出来ます。

配当金はいつ貰える?

 配当金は年に1、2回貰える事が一般的で、決算日や中間決算日の大引けに株式を保有している事が条件です。 決算日が3月31日の会社であれば、その日付が受渡し分の株を大引けに保有して翌営業日まで持ち越せば配当金を貰える権利があるという事です。 これは中間決算も同様です。

 実際に配当金が支払われるのは決算発表が出てからになるのが一般的ですから、この決算日から大体1,2カ月後になります。 配当金の支払方法は証券口座に自動的に入金されるか、銀行等で引き換えれる配当金支払書を郵送してもらうかになりますが、こちらはその株を保有する証券会社の方で選択することが出来ます。

約定日と受渡日に注意

 上で「受渡し分の株を保有」と記述していますが、株の売買では約定日と受渡日が違う事に注意が必要です。 つまり決算日に株を持ち越すという事は、受渡日をそこに合わせなければいけないという事です。 簡単に説明すると決算日に株を持ち越すという事は、決算日の3営業日前の大引けで株を保有しているということですね。 詳細に関しては「約定日と受け渡し日」に詳しく書いていますのでご覧ください。

配当金はどれくらい貰えるの?

 貰える配当金の金額は会社によってまちまちですが、年間で株価の1~3%くらいの金額が支払われる事が多いです。 ただし、業績が悪化している会社であれば配当金が少なくなったり、無配当の場合もありますので株を保有しているからといって必ず配当金が貰えるわけではありません。 また、新興企業で急成長を続ける会社の場合も、配当金を出すよりも積極的に設備投資に利益を割り当てる場合もあります。

株主優待とは

 企業によっては配当に加えて株主優待を行っている場合があります。 こちらも配当金と同様、あるいはそれ以上に投資家にとってどの会社の株を買うかを決める選択肢になっています。

株主優待は何を貰える?

 株主優待は配当金とは違い、 その企業で利用出来る割引券や商品、ギフトカード等が受け取れます。

 有名な株主優待では日本マクドナルドHD(銘柄コード:2702)では、年に二回食事券を優待として提供しており、年間で数千円分の食事を楽しむことが出来ます。 他にも有名なファミレスやテーマパークを運営する会社の株主優待は利用する人にとって非常に魅力的な株主優待を提供しています。

 また食品や飲料メーカーなども自社の製品を株主優待にしている会社が多いです。 企業にとっても株主優待は自社製品やサービスのアピールの場ですので、何を扱うかは重要ですね。

 会社によっては株主に提供していないサービスや製品を扱う場合もありますので、そういう会社はクオカードやお米券、ギフトカードなどを提供しています。

株主優待はいつ、どうやったら貰える?

 株主優待も配当金と同じく本決算や中間決算時に株を保有している株主を対象としている場合が多いです。 しかし、配当金よりも株主優待の方が多様化できるため、企業によっては「〇〇株以上保有している株主」や「保有株数によって株主優待が変化」したり「決算に関わらず特定の日に保有している株主」を対象にしている場合があります。

 そのため、株主優待を狙って投資をするのであれば、四季報や会社のホームページなどで、株主優待制度をしっかりと確認した方が良いでしょう。

株主優待を実施している会社数は?

 2018年現在、上場企業3700社の内の1300社以上が株主優待を実施しています。 今後も株主優待制度を導入する会社は増加するとみられており、多くの企業で株主優待制度が注目されているのがわかります。

Copyright (c) 初心者の株式投資基礎講座 All Rights Reserved.