逆日歩の計算
逆日歩の仕組み出来たと思いますので、次は計算方法について説明します。 なぜわざわざページを分けたかというと、実はこの計算方法はかなり複雑だからです。 どうしてかと言えば、株式投資では約定日と受渡日にずれが生じるためです。 今回はそんな複雑な逆日歩の計算方法について解説していきます。
逆日歩の数字
日本証券金融などのサイトで逆日歩を見ると「0.1」や「0.05」などと表記されています。 これは「1株あたりに何円つくか」という数字です。0.05だと5銭の逆日歩がつくことになります。 逆日歩のつく銘柄は数百円で取引されるような低位株が多いために、このように1株辺りは1円を下回ることがほとんどです。
逆日歩の計算
逆日歩はその株を空売りしている期間発生します。すると計算方法は次のようになります。

ここで「ある1日」の逆日歩を計算しているのですが、ある日に空売りして、1日持ち越して次の日に買い戻したという意味として捉えてください。
品貸日が3日となっていますが、この品貸日とはどういう意味なのでしょうか? 品貸日は、「何営業日の間、株を貸していたか」という日数になり、1日持ち越したら品貸日は1日となります。 つまり通常は1日持ち越せば1日分の品貸料が発生すると考えてください。
ではなぜこれが、1日ではなく3日となっているのでしょうか?
逆日歩の日数
品貸日が1日だけではない理由は、土日祝日があるからです。品貸料は平日や土日祝日に関わらず発生し、その分を持ち越すと土日祝日の日数分も必要になってきます。 では、金曜日に持ち越せば「金土日」の3日分発生するのでしょうか? 金曜日に持ち越しても品貸日は1日しかカウントされません。 実は水曜日に持ち越した場合に3日分の品貸料が発生するんです。
営業日と受け渡し日
水曜日に持ち越したのに3日分の品貸料が発生する理由は、株券の受け渡し日に関係します。株式は取引した日から2営業日後に受渡しが発生するようになっています。そのために、祝日を挟まない場合は水曜日に取引した株券は3営業日後の金曜日に受渡しが行われることになるわけです。 先の図の1日しか持ち越していないのに逆日歩が3日発生している状態は、水曜日に持ち越して水曜日に決済した空売りだからというわけです。
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
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品貸日数 | 1日 | 1日 | 3日 | 1日 | 1日 |