気配値とは
気配値とは、銘柄の買いと売りの注文の一覧を示した表の事です。 現在の株価水準付近において何円でどれくらいの買いや売りの注文が出ているのかは、この気配値を見るとわかるようになっています。
気配値の見方
下の図は実際にSBI証券のツールで表示される気配値の一例です。仮にA社としてこの気配値を元に解説していきます。

図のようにA社の気配値では「買い注文」が「1540円」で2600株に対して「売り注文」が「1543円」で400株の注文が入っていることがわかります。 そして、その二つを中心にそれぞれ売りと買いの注文が10本ずつ入っているのがわかります。
この気配値のことを、売り買い10本ずつ値段が表示されることから「10本気配値」と呼び、現在の日本証券取引所で採用されています。 ずっと以前は「5本値」で採用されていましたが、注文の処理能力の向上などで今の形になりました。 また10本気配値の上下にも「over」「under」の表示がありますが、これはこの上下に合計でどれだけの買い注文や売り注文が入っているかを見る事ができます。
さらに、証券会社のツールによっては、この上下全ての気配値を見る事も可能になっていますので、その気になればすべての注文の数を知る事が可能です。
単元株
単元株とは「株を売買するときに注文可能な株数」のことをいいます。 A社の株はそれぞれ100の倍数の注文になっていますが、それはA社の単元株が100株だからです。 2018年10月以降、この単元株は100株に統一され株を買う時は、株価×100(円)単位で購入することが出来ます。
指値注文と成行注文
株の売買を行うには主に二つの注文方法があります。
- 指値注文
- 指値注文は、その名の通り値段を指定する方法です。 例えばA社の株を買う場合に1543円で購入したい場合、1543円の指値で買いたい株数を注文すれば希望した値段で注文することが可能です。 もし、その株価で売り注文が出ていれば、その分を購入できますし、売り注文がない場合はその値段で売り注文が出た時に購入できます。
- また、指値注文で買い注文を出したとしても、指値したよりも安い価格で売り注文が出ている場合にはその売り注文は約定され、指値した値段よりも安く買う事が出来ます
- 成行注文
- 成行注文は、購入株価を指定しないで注文する方法です。 成行買い注文では買いたい場合は指値で出されている売り注文を、指定した株数分安い方から買い上げていきます。 A社の株を500株成り行き注文すると、1543円の400株と1544円の100株を買うことができます。
- もし成行注文で注文したにもかかわらず、その値段近辺で売り注文がない場合は、特別気配と呼ばれる動きに変わり ある程度の幅で値段を切り上げていくようになります。
それぞれの方法には長所と短所があります。
まず「指値注文」は、必ず指定した値段以下で買える(売りの場合は指定した値段以上)とうい利点があります。 そのため約定が増えれば増えるほど成り行きに比べ、お得になります。 しかし一方で、予想以上に株価が上がり買いそびれたり、急落時に売れずに予想外の含み損を抱えてしまうという短所もあります。
「成り行き注文」では、買いそびれる事がないという利点がありますが、板が薄い場合など思わぬ値段で約定してしまうという短所があります。