初心者の株式投資基礎講座

最低委託保証金率

 今回は信用取引をしていて委託保証金が不足した場合について解説していきます。

委託保証金の不足とはどんな状態?

 委託保証金は信用取引で売買をするのに必要な保証金です。 その委託保証金を元に信用取引で売買した銘柄の含み損が膨らんだ場合はどうなるのでしょうか? 信用取引で含み損が出ている場合、その損失額は委託保証金から引かれる事になります。

 仮に100万円を証券口座に預けて3倍の300万円分の信用取引枠を持っていたとします。 そのうち、200万円分の枠を使い、どこかの株を買ったとして、その株が140万円まで下落してしまいました。 すると信用取引で買った株の含み損は60万円ですから、預けている委託保証金は100万円ですが、含み損の-60万円分があるために、実質的には40万円しか担保がないという状態になります。 40万円の委託保証金に対しては、3倍の120万円分の信用取引枠しかありませんから、現状で信用取引枠で購入している株の価値150万円を考えると委託保証金が足りないという状態になってしまいます。

最低委託保証金

 そうなった状態の時に、投資家がいきなり不利益を被らないように証券会社は最低委託保証金率を設定しています。 例えばSBI証券の場合、委託保証金率は33%ですが、最低委託保証金率は20%に設定されており、仮に現物株の株価が下がった場合でもある程度の猶予を持たせています。

 では、その最低委託保証金率を下回った場合はどうなるのでしょうか?

追証

 最低委託保証金率を下回った場合は、それを充当するために、保証金を追加しなければいけません。 その追加する保証金のことを追加証拠金(追証)といいます。

 もし、証券会社の指定日までに、追証を振り込まなければ、強制決済が行われ信用取引の建玉を処分されてしまいます。

 とはいえ、信用取引で委託保証金ギリギリまで株の保有をすること自体、リスクがあることですので、証券会社の基準に関わらず 余裕のある投資を心掛けましょう。

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