空売りをやめた理由
信用取引で株を売買する場合は、一部の銘柄(貸借銘柄)では空売りという投資手法を利用することができます。 通常の取引とは逆で、株式を売ってから買い戻すという取引方法です。
投資を始めて数年は頻繁にこの取引を行っていました。 その当時は買いから入るよりも売りから入る方が利益が出ていたからです。
理由はわかりませんが、自分の取引スタイルが上昇よりも下落を予測するのに向いていたのでしょう。
しかし、ある時からほとんど空売りを利用しなくなりました。
売り建てる事のリスクの大きさにビビったからです。
キッカケはとあるレンタル事業を手掛ける会社の株を空売りしていた事です。 何気なく空売りをかけていた銘柄が企業のIR発表により急騰し、さらに大きな逆日歩が発生する事態になりました。
当時の私は逆日歩の存在を知ってはいたものの、詳しく理解はしていませんでした。 運の悪いことに、持ち越した日に限って祝日等の関係で4日分の逆日歩が発生することになったのです。
ただでさえ、急騰され評価損を抱えているのに、大きな逆日歩×4日分というダブルパンチで当時にすればかなり痛い損失を被りました。 その時の教訓で空売りのリスクに対してとても敏感になってしまったんです。
また冷静に考えて、普通の買い注文であれば100万円を投資しても最悪100万円の損失で済みますが、空売りの場合100万円投資して300万円の損失を出す可能性も十分に考えられます。 幸か不幸か、まだトレードを初めて間もない時にそのような体験をしたおかげで、無茶な空売りをしないで10年近く株式トレードを続けることが出来たんだと思います。
もちろん、空売りが必ずしも悪いことではありません。 ただ、利用する上でリスクを十分に理解した上で取引するべき取引手法だということは肝に銘じる必要があります。